デグー飼育方法


飼育方法タイトル飼育設備

概要

野生のデグーは巣穴を掘り、その中で暮らしています。巣の入り口にはカモフラージュのため(デグー同士にとっては表札代わりに)石ころや小枝などが盛られています。巣穴の構造は複雑で、冬場の食糧難に備えての餌貯蔵部屋まであるようです。ですがこれらの環境を再現する必要はなく、最低限以下のような設備があれば問題ないでしょう。

 

ケージ

フェレット用ケージ デグーは活発に動き回ります。1立方メートル(縦1m x 横1m x 高さ1m)くらいのケージがあれば良いのですが、二階や三階部分が確保できる、チンチラ用かフェレット用のケージでも大丈夫です。これらは大体1〜3万円くらいで購入できます。犬や猫用のケージは大きくて頑丈ですが、隙間から逃げ出さないような工夫が要るかもしれません。特に赤ん坊のデグーがいる時は対策を講じましょう。また、高さのあるケージは足場を安全にしておかないと、落ちて怪我をする危険があります。もちろん複数のデグーを飼うのであれば、それに見合った大きさのケージが必要です。一匹のデグーに必要なケージサイズは、最低でも【横幅60cm x 奥行き30cm x 高さ45cm】は欲しいところです。

ナスカン 大きなケージは、たいてい扉も大きくできています。デグーは扉の開くことを覚えて、自分で開けてしまうかもしれません。扉がしっかり閉まるケージを選び、もし押し開けられてしまうようであればナスカン等で止めておくと良いでしょう。日頃から扉をロックしておくことを心がければ、いざというときに逃げられて、部屋中を追いかけ回すようなことがなくなります。部屋の中には電源ケーブルやニス塗りの家具など、デグーが齧ることによって、取り返しのつかない事態になるものがたくさんあるのではないでしょうか。

なお、デグーは水槽でも飼うことができます。ですが水槽は湿気がこもりやすいため、換気には気を使いましょう。といっても、すきま風が入るような場所に設置してはいけません。なるべく静かで、直射日光が当たりにくく湿度の低い場所に場所に設置しましょう。できれば下半分が水槽になっていて、上側が金網になっているようなタイプが望ましいと思います。

水槽で飼育する際のデメリットとしては「回し車が固定できない(固定しにくい)」や「水飲みボトルを設置するのに工夫が必要」「高さをつけにくい」などが挙げられるかと思います。特に水飲みボトルは破壊の対象になりやすく、上って遊んだり、齧って壊したりと大変です。「ケージ周りが汚れるのが嫌だから、水槽で飼う」と安易に考えている方は、ちょっと気をつけた方が良いかもしれません。

△上に戻る


 

巣箱など

巣箱 隠れる場所がないということは、何かあった時にケージの中をバタバタ暴れ回ることになります。慌てて高いところから飛び降りて怪我をしたり、どこかに身体をぶつけたりしないように、安全な場所を用意してあげることが大切です。そこに入れば安全、と認識してくれるような巣箱などがあれば、それを決まった場所に置いておくことで、彼らの避難場所になります。もぐったり隠れたりすることはデグーの習性ですので、隠れられる場所がない環境では、彼らが不安を覚えるのかもしれません。

もし妊娠しているデグーがいるのであれば、隠れられる場所は重要です。適度に暗い部分を用意してあげましょう。おそらくそこに巣材や牧草を運んで、出産に備えると思います。

△上に戻る


 

床材・巣材

アスペンの大地 敷き材としては、アスペン材が良いようです。店で「アスペンの大地」という名前で売られている、ポプラを材料とした商品があります。動物の皮膚や呼吸器官に刺激を与えないという売り文句です。

松屑(パインチップ)も使用できますが、種類によっては肌や目がかゆくなることがあります。また、巣材としてはあまり適していないようです。ただ、デグーはあまり巣作りを熱心にしないようなので、通常使っていて問題はないでしょう。ただ冬季は保温対策をしっかりする必要があります。

杉の屑(セダー)は、香りや手触りはよいのですが、アレルギーの原因となります。スギ花粉アレルギーの人にとっては、それらが部屋の中にあるだけで目や鼻がムズムズしてくるかもしれません。特に理由のない限りはあまり使用しない方が良いでしょう。いずれにしても、あまり屑が細かくなるようなものは避けるべきです。ホコリが舞うようなものは、デグーの肺を刺激して呼吸器に影響を与える恐れがあります。

床材の交換は、週に一度は行いましょう。デグーは決まったところでオシッコをする習性がないため、飼っているだけで床材はどんどん汚れてきます。複数で飼っているなら、もっと頻繁でも良いでしょう。特に夏期や梅雨時期は、湿気の影響などもあって床材が臭ってきます。

ロングマット 床材と一緒に、牧草も入れてあげましょう。彼らの主食は牧草です。通常はチモシー、赤ちゃんがいるときなどはアルファルファが良いでしょう。床に敷く分と食べる分、それぞれ分けて与えるのが望ましいと思われますが、一週間くらいたつと、もう床敷きだか食べる分だか判らないほど混ぜられてしまいます。床に敷く分を減らせば、食べる分を勝手に床に敷き詰めて使いますし、食べる分を減らせば床に敷いてある分をムシャムシャ食べます。

【チモシーとアルファルファの違い】
チモシーはイネ科の植物で、繊維質が豊富でカロリーが低く、ウサギやプレーリードッグ等の専用フードでは主成分として使用されることも多いものです。アルファルファはマメ科の植物で、タンパク質やカルシウムが高いことが特徴です。チンチラやモルモットはタンパク質を多く必要とします。ですがカロリーも高いため、与え続けると肥満の原因となります。また、嗜好性もチモシーより高く、注意して与える必要がありそうです。ここらへんは他に詳しいサイトがたくさんあるので、いろいろ調べて参考にすると良いでしょう。

△上に戻る


 

餌皿や水ボトル

固定できる餌皿 ペレットを入れるために、餌皿が必要です。引っくり返されないように、ケージの格子に取り付けることのできる、ステンレス製のものが良いでしょう。ただ床に置いてあるだけでは格好のオモチャになってしまいますし、プラスチック製のものは齧られます。ペレットは一日で食べきれる量を与え、もし余ったら、交換するときに捨てます。

水ボトルの破壊されやすい部分 水飲みボトルは水皿でも代用できますが、水が汚れやすいので、できればボトルタイプで飲み口のついているものが望ましいでしょう。デグーは水飲みボトルをオモチャだと思って(思うかどうかは解りませんが)ガリガリ囓ることがありますので、ケージ内部に取り付ける場合は注意が必要です。水槽で飼育している場合は、どうしてもボトルを内部に取り付ける必要が出てきますが、ボトル本体と飲み口の接合部分付近(写真参照)が徹底的に攻撃対象となります。軟弱なボトルでは一晩で破壊されてしまいます。ケージで飼育しているなら、水ボトルを外側から設置できるので安心です。

水は毎日交換しましょう。水は汚染されやすく、飲み口の部分からは雑菌が入り込んできます。ガラス製の水ボトルだと煮沸消毒もできます。飲み水としては塩素殺菌されたもの(通常の水道水)であれば問題ありません。ペットショップでは「ペット用の安全な水」としてボトルで売られているもタイプもあります(なかなかの商売っ気を感じます)。

水はたくさん飲みます デグーがどのくらいの量の水を飲むかは、年齢や健康状態によって変わります。妊娠しているデグーは水をたくさん飲むようです。また、室温や湿度などによっても変わります。涼しくて湿度の高い部屋より、暖かくて湿度の低い部屋の方が水をよく飲むでしょう。飼育下では、冬季の方が水の消費が速いと言うことでしょうか。いずれにせよ水はタップリ用意するべきです。野菜や果物からも水分は採れますが、大事なのは「いつでも」水が飲める環境です。市販の餌は乾燥しているものが多いため、水は特に重要です。赤ん坊のデグーがいる場合は、水ボトルの取り付け位置を通常よりも下げておきましょう。

海外の水は日本と違って硬水と呼ばれ、ミネラル分を多く含んでいます。これを煮沸するとミネラル分が失われ、カルシウムのせいで不味く感じる水になってしまいます。日本の水は軟水ですが、煮沸することによって一時的にトリハロメタンという有害物質が発生することもあるようです(ここらへんはキチンと調べていないのでいい加減)。地域にも左右されると思いますが、日本の水は「世界一安全な水」と言われているようです。ペット用の水を買うか、水道水を使うか、飼主が判断するべきでしょう(古いタイプのマンションで、貯水槽の問題なんかもありますし)。

△上に戻る


 

砂・砂浴び容器

砂 デグーは皮膚についた余分な油分を取り除いたり、仲間を判別するために砂場を使用します。砂は細かいタイプのものが効果的でしょう。例えばチンチラ用の砂として売られているものは、たいてい非常に細かくできています。ですが、デグーが砂浴びをすると砂ぼこりが辺りに飛び散って大変です。デグーの毛はチンチラほどは密集していないので、小鳥用の焼き砂やプレーリードッグ用の砂でも問題ないでしょう。

砂浴び用に使える瓶 砂浴びの容器として適しているものは、入り口が適度に狭く(やっと入れるくらいだと狭すぎます)中が広いタイプのものです。梅酒をつけておくようなタイプの瓶が良いでしょう。これだと中で回転しても、砂の飛び散りを気にする必要がそれほどありません。

なお、砂にオシッコで匂いをつけたあと回転し、自らその匂いをまとって生活する彼らの行動を考えると、オシッコで固まる砂を使用するのはちょっと適さないかもしれません(たまにハムスター用でありますね)。

△上に戻る

 

運動用の器具

彼らはとても活発に動き回ります。ケージがそれほど広くないのであれば、回し車のような器具があった方が良いでしょう。ただ、はしごタイプ(心棒に対して平行に、数十本の足場で構成されているもの)は、足を取られたり挟まれたりする危険性がありますので、できれば金属板を曲げて作られたものを使用した方が良いかもしれません。また、プラスチック製のものでは齧られてしまうことがあります。

大きさに関しては、ハムスター用の回し車では小さすぎます。小さすぎる回し車は、背骨にかなり負担がかかってしまいます。複数で回すことも考慮して、直径30cmくらいの大きさのものが用意できれば問題ないでしょう。

△上に戻る


 

おもちゃ

デグーは遊ぶことが大好きです。平面的に構成されたケージよりも、立体的に構成されたものの方が、探求心旺盛な彼らにとっては楽しく思えるでしょう。木や枝を適当に組み合わせたり、ハシゴや砂場、囓り木などを用意してあげれば、彼らは適当にそれらを使って遊ぶはずです。安全のため、化学薬品が使われているかもしれない木や枝は避けましょう。なおプラスチック製のものは囓られてしまいます。

適度な大きさの囓り木はストレス防止に効果的です。ポプラの木から作られた齧り木はとても優れています。また、囓り木がなくても過長歯にはなりませんが、なにかストレスを発散させるもの(回し車など)がないと、ケージの隙間を囓ってしまい不正咬合の原因になることもあります。

数時間でこうなることも…

△上に戻る


 

温度・湿度

飼育温度は平均22℃前後、湿度は40%くらいが適しているようです。チンチラのように「20度、湿度はできるだけ低く」とは言いませんが、なるべくエアコンなどで一定の気温を保てるように心がけたいものです。

夏場の対策

夏場に暑くなる地域は、何か対策を講じましょう。気温がコロコロ変わる環境はストレスになります。エアコン24時間フル稼働が基本! というくらいの心意気が欲しいところです。最近のエアコンは省エネタイプですので、付けたままでも電気代はそれほどかかりません。なお、エアコンの吹き出し口からの風が直接当たるような場所にはケージを置かず、最も暑くなる時間帯は特に注意しましょう。給水にも気を付ける必要があります。

ありがちなのが「うちは夏場30度くらいになって、デグーも暑くてヘバッていたけど、別に大丈夫だった」という話。「大丈夫だった」ではなく「とてもストレスがかかっていて、かなり寿命が縮んだ」と考えるべきだと思います。チンチラを例に挙げると、私たちが気温40度くらいの場所に、毛皮のコートを着て一日中いるくらいのストレスはかかっているそうです。普通に考えれば、すぐ熱中症や脱水症状を招きます。暑くても寒くても毛皮が脱げない彼らだからこそ、温度変化には気を遣うべきではないでしょうか。

気候的に暑くなってきた、または涼しくなってきたときの対策として、ケージにファンを取り付けるのも良いでしょう。扇風機で、直接風が当たらないようにしながら、空気の流れを作ってあげることも重要です。なお保冷材を入れた容器や、凍らせたペットボトルをケージ内に入れるのは、あまり適していないかもしれません(囓るし汚れるし湿気るし)。

冬場の対策

冬場も温度に気をつける必要があります。ケージの設置場所によっては、明け方にかなり冷え込むこともありますので、ヒヨコ電球やペットヒーターなどの使用を心がけましょう。ペットヒーターは、ケージの底に敷いて使うタイプであれば問題ありませんが、ケージの中に入れて使用するものは危険かもしれません。

△上に戻る


【このページの更新履歴】
公開:2002年10月27日
最終更新日:2007年12月13日

Copyright 1995-2007 ©MYMS all rights reserved.

Valid HTML 4.01 Strict